本庄市 リウマチ科 五十嵐整形外科医院

リウマチ科

リウマチの主な治療法

「リウマチ」は、関節や骨、筋肉などの運動器に炎症を起こす病気の総称ですが、その中で代表的な疾患が「関節リウマチ」です。関節リウマチは、多発性関節炎のため手の指や手首、ヒジ、ヒザ、足首、足の指などいくつもの関節が腫れて痛む病気です。進行すると骨や軟骨が破壊されて関節に変形が起こり、関節を動かせる範囲が狭くなり、機能障害をおこします。

リウマチになる原因は今のところ解明されていませんが、ウイルス・細菌などの感染やストレス、出産などをきっかけに、自分の体にアレルギー反応を起こしてしまう自己免疫疾患の一つで膠原病の中の代表的な病気です。有病率は0.5%と言われており、日本における関節リウマチの患者数は60~70万人と推定されています。

以前は、関節の変形が進んで寝たきりになってしまうことも多く、リウマチは不治の病とも言われていましたが、ここ数年で治療方法が急速に進歩しました。生物学的製剤が有効であるという研究・臨床結果があり、もちろん個人差がございますが、早期発見と治療で痛みの改善だけでなく進行そのものを抑える薬でリウマチの完全治癒も可能になってきています。

ウマチの症状

発症は、年配に多いと思われがちですが、実際は40代の発症が一番多く、4対1で女性に多く発病します。典型的症状としては、朝に「こわばり」と言って、手や足の指関節がこわばって動かし難い状態になるのが関節リウマチのよくある初期症状です。

関節リウマチの治療には、早期発見が重要です。気になる症状がありましたら、お早めに五十嵐整形外科医院ご相談ください。

医学的な関節リウマチ診断基準は以下のとおりです。

2010年ACR/EULAR新分類基準(アメリカ・欧州リウマチ学会)

関節病変
中・大関節に1つ以上の腫脹または疼痛関節あり 0点
中・大関節に2~10個の腫脹または疼痛関節あり 1点
小関節に1~3個の腫脹または疼痛関節あり 2点
小関節に4~10個の腫脹または疼痛関節あり 3点
少なくとも1つ以上の小関節領域に10個を超える腫脹または疼痛関節あり 5点
血清学的検査(RF または 抗CCP抗体)
RF、ACPAともに陰性 0点
RF、ACPAの少なくとも1つが陽性で低力価 2点
RF、ACPAの少なくとも1つが陽性で高力価 3点
滑膜炎の持続期間
6週間未満 0点
6週間以上 1点
炎症反応
CRP、ESRともに正常 0点
CRP、ESRのいずれかが異常 1点

上記の合計点数が6点以上である症例は関節リウマチ確定例 (definite RA)と診断。

1994年日本リウマチ学会が定めた早期関節リウマチの診断基準

  • (1) 3つ以上の関節で、指で押さえたり動かしたりすると痛みを感じる
  • (2) 2つ以上の関節に炎症による腫れがみられる
  • (3) 朝のこわばりがみられる
  • (4) 皮下結節(リウマトイド結節)がひじやひざなどにみられる
  • (5) 血液検査で赤沈に異常がみられる、またはCRPが陽性である
  • (6) 血液検査でリウマトイド因子が陽性である

上記の6項目のうち、3項目以上にあてはまる場合を早期関節リウマチと診断。

リウマチの主な治療法

関節リウマチは、ごく軽度なものからほぼ全身の関節に及ぶ重症なものまでさまざまです。ただ、一度壊れてしまった軟骨や骨は元に戻すことはできませんので、早期発見と治療が重要です。

五十嵐整形外科医院の治療方針としては、「炎症を抑えながら進行する骨の破壊を防ぐこと」と「つらい痛みを軽減して、明るく穏やかな生活がおくれるようサポートすること」です。

症状経過をおうかがいし、血液検査、レントゲン検査から関節リウマチかどうかの診断をします。現在の治療指針では、関節リウマチと診断されれば、できるだけ早期に抗リウマチ薬や生物学的製剤を用いることが推奨されています。また、痛みに対しては非ステロイド系消炎鎮痛剤などを使用します。ただし、これらの薬は免疫という身体にとって大変重要な機能に影響する薬ですので、副作用には十分注意しながらの投与が必要です。

薬でなかなか効果が出ない場合や副作用により使用できない場合は、リハビリテーション療法で患部を温めたり動かすことによって、こわばりや痛みを軽減したり、また、関節に障害や変形をおこしている場合は、外科的手術を検討します。手術が必要となった場合は、迅速に適切な専門病院にご紹介いたします。

初診の方で事前に申込をご希望される方はこちら
超音波画像診断
ページのトップへ